大田区のノア法務司法書士事務所 の遠藤です。
登記申請の中では頻繁にやりますし、簡単な部類と思われてる根、抵当権抹消について
たまに忘れたり、簡単かと思っても実際 あれ?どっちだっけと思う点をまとめてみました。
一 解除証書について
1 解除証書記載者は義務者(銀行)のみで良い
銀行からもらう解除証書には、銀行の名前と銀行の印鑑が押してますが、特に自分の署名押印は不要です。
2 解除証書の日付は解除原因生じてから申請日
解除証書は日付が大体空欄になってますが、この記載は、任意の日付を記載します。
では任意の日付って何時を書けば良いか?ですが
特に昔の日付とかを記載しなければ問題はないのですが
登記申請日が一番問題無いかと思いますので、その日付を記載とかでも良いです。
3 設定契約書兼権利証に解除証書が張り付いてる場合の原本還付
たまに、解除証書が単体、一枚の紙でなく、
設定契約書兼権利証に張り付いてる形の解除証書があります。
最終ページに2,3行で「解除しました」と記載されてる小さな紙がくっついてるなどです。
この場合、解除証書を原本還付する場合
わざわざ設定契約書をコピーしての原本還付手続き必要か?
権利証は当然原本還付(コピーをつける必要無し)されるので、
権利証と解除証書が一体化されてる場合は原本還付のために権利証のコピーは必要なのか?と疑問に追いますが
この場合めんどくさいですが 原本還付の為には解除証書と一体となった、設定契約書のコピーが必要です。
4 解除証書の不動産の記載の 簡略化 区分建物
解除証書に不動産の記載が空欄になってる場合 自身で不動産を記載する必要があります。
この不動産が区分建物(マンション)の場合、区分建物の登記事項の表題部をすべて書き起こすのはかなり大変です。
区分建物の登記事項はマンション全体の情報と自身の部屋の情報が書き込まれてるので、
そこで、すべて書き起こさず、どの程度省略して記載できるかですが?
所在 建物の名称(一棟全体) 家屋番号、建物の名称(部屋部分) の建物とのみ記載で平気です。
委任状も同じように簡略化できます。
一棟の建物の表示
所 在 大田区○○一丁目 11番地
構 造 鉄骨鉄筋コンクリート・鉄筋コンクリート造陸屋根7階建
床 面 積 1階 183.14㎡
2階 215.40㎡
3階 215.40㎡
4階 215.40㎡
5階 215.40㎡
6階 215.40㎡
7階 215.40㎡
専有部分の建物の表示
不動産番号 0000000
家 屋 番 号 ○○一丁目 10番1の1
建物の名称 501
種 類 居宅
構 造 鉄骨鉄筋コンクリート造1階建
床 面 積 5階部分 45.84㎡
上のように全部記載するのは大変なので
一棟の建物の表示
所 在 大田区○○一丁目 11番地
家 屋 番 号 ○○一丁目 10番1の1
建物の名称 501
の建物
抵当権抹消登記 委任状について
1. 不動産が共有の場合、その不動産に設定している抵当権の抹消は原則共有者全員が登記権利者となって登記申請をしますが、
共有物件の保存行為としてその中の一人からの申請でもできます。
この場合、金融機関発行からもらう委任状に 登記権利者との記載が複数段に分かれていても、すなわち共有者を書き込めるような様式となっていても
そこに申請人以外の署名押印は不要です。
2.金融機関からもらう委任状には不動産の表記を記載する箇所があります。
(金融機関によっては特に記載箇所が無い場合もあります。)
基本的に個々の不動産の表記は登記事項証明書とおりきちんと書きますが、
前述のように省略して記載する事も出来ます。